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辻 延昌*; 柴田 大受; 角田 淳弥; 石原 正博; 伊与久 達夫
FAPIG, (169), p.13 - 17, 2005/03
高温ガス炉(HTGR)の高性能化に伴い、より高温となる炉心条件において燃料温度を許容温度以下に保つためには固定反射体ブロック間の間隙を狭め炉心をバイパスする冷却材流れを制限しなければならない。本研究は、冷却材流路を連成した3次元伝熱解析を実施し、高い耐熱性を持つ炉心拘束機構を開発してバイパス流れを厳しく制限しなければならないことを解析的に明らかにした。この炉心拘束機構として有望な候補材であるC/C複合材に着目し、最適厚さの設計及び直交異方性材料のFEM応力解析によりC/C複合材製の耐熱性炉心拘束機構の実現可能性があることを示した。本論文は、2004年10月に韓国済州島にて開催された国際会議(APCFS2004)で発表したレポートを和訳して紹介するものである。
二川 正敏; 菊地 賢司; 武藤 康
日本原子力学会誌, 29(4), p.310 - 318, 1987/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)VHTR炉床部構造試験体を傾斜させて、炉心拘束機構の拘束力及び漏れ流量の変化について試験を行った。傾斜時に発生する力は静的水平地震荷重を模擬している。また、傾斜による炉床部構造試験体の挙動を簡易ブロック群の滑りモデルによって解析し、黒鉛ブロック群同士及び黒鉛ブロック群と鋼板間の見掛けの摩擦係数を実測値と比較,検討した。その結果、次のような結論を得た。(1)炉心拘束機構の拘束力の変化量は、20度まで傾斜した後にゼロに復元しなかった。また、繰り返し傾斜による変化量の増加はなかった。(2)簡易ブロック群の滑りモデルによって得られた見掛けの摩擦係数は、黒鉛ブロック群同士が0.10,黒鉛ブロック群と鋼板間が0.19であった。(3)傾斜による漏れ流量の変化は、ほとんどなかった。
二川 正敏; 菊地 賢司
JAERI-M 85-054, 16 Pages, 1985/04
静的水平地震荷重を模擬したVHTR炉心構造試験体の傾斜試験によって,炉心拘束幾構の拘束力の変化重を調べた。更に、傾斜時の炉床部構造物の挙動を簡易ブロック群の滑りモデルによって解析した。また、黒鉛同士及び黒鉛と鋼間の見掛けの摩擦係数を摩擦係数測定試験結果と比較、検討した。その結果、次のような結論を得た。(1)炉心拘束機構の拘束力の変化量は、傾斜後ゼロに戻らない。(2)見掛けの摩擦係数は、大気中で黒鉛同士が0.10、黒鉛と鋼間が0.19となった。
菊地 賢司; 二川 正敏; 滝塚 貴和; 蕪木 英雄; 佐野川 好母
日本原子力学会誌, 26(7), p.977 - 987, 1984/00
多目的高温ガス実験炉の炉床部では、漏れ流量を減少させるため、炉心周囲からの拘束力により黒鉛ブロックを締め付けてブロック間すき間を狭くしたり、すき間にシール要素を置いている。そこで、1/2.75スケールの炉床部構造の試験体を製作して、ブロック間のすき間や相対段差と炉心拘束力の関係、試験体傾斜角と炉心拘束力の関係、シール要素の漏れ流れ特性を調べた。その結果、以下のことが明らかになった。(1)炉心拘束力は、高温プレナムブロック間のすき間を減少させるのにかなり効果があるが、高温プレナムブロックと固定反射体間のすき間に対してはほとんど影響がなかった。(2)高温プレナムブロックや固定反射体間に水平に設置された黒鉛シール要素は、流路のすき間流れを約1/3に減少させた。
國富 一彦; 菱田 誠; 田中 利幸
JAERI-M 83-151, 23 Pages, 1983/09
多目的高温ガス実験炉の炉心周囲に配置されている固定反射体は炉心拘束機構によって締め付けられる設計となっている。現在、炉心拘束機構の形式としては、バンド方式、スプリング方式が考えられておりそれぞれの形式について検討が行われている。本報告書では、バンド方式炉心拘束機構のリラクセーションについての検討を行った。すなわち、2 1/4Cr-1MoとSUS304で模擬炉心拘束バンドを製作し、リラクセーションの試験を行い、その結果を2 1/4Cr-1Mo標準試験片で行ったリラクセーション試験の結果と比較し、炉心拘束バンドのリラクセーションは標準試験片のリラクセーション挙動から予測できることを確認した。また、同様の方法により実験炉の炉心拘束バンドリラクセーション特性について考察した。
伊与久 達夫; 元木 保男
JAERI-M 82-058, 48 Pages, 1982/06
本計算コードFLOSAは、多目的高温ガス実験炉の炉心拘束機構を対象として、地震時における拘束バンド方式およびリンク・バネ炉心拘束機構の設計用解析コードである。計算コードFLOSAの目的は、(1)炉心拘束機構の要素およびタンジェンシャルキー部分に地震時に作用する荷重を解析し、(2)固定反射体の変位を計算し、(3)リンク接合部に存在するギャップの影響を評価することである。計算例として、拘束バンドについてはシステム総合設計を、リンクバネ拘束方式については詳細設計(I)をベースにして検討した。